くまこ道

滝町昌寛の日常 くまこへの道

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

「お嬢さん、気をつけて。」

        「お嬢さん、気をつけて。」


お嬢さん、気をつけなさい。

あなたのその、艶やかな細い黒髪
あなたの長く、柔らかなカーブを描くやさしいまつ毛。
中国の薄い、
向こうが透けて見えるほど薄い白磁のような肌。
何の節くれも無く、するりと伸びた薄桃色をしたその指。
その深い、どこまでも見通すような、その黒い瞳を。
その、私の心を揺さぶって離さない、ふっくらとした薄紅色のその唇を。

お嬢さん、気をつけなさい。
誰もがあなたを狙っているのです。
誰もがあなたの”それ”を狙っているのです。

蟻が群がる蜜のように、甘い、甘い言葉を並べて、
そいつらは、あなたに近づいて来るのです。
でも、お嬢さん、あなたも知っているでしょう。
大きな蜜に浸って溺れてしまい、身動きとれなくなって
死んでいく蟻の姿を。

お嬢さん、気をつけなさい。

誰もがあなたを、自分の物にしようと数々の貢物をするのです。
まるで、エジプトの王様に行列をつくって貢物をする大臣のように。
でも、その貢物は、どこから来たのか、
誰が作ったのか、
あなたはそれを知らない。
その貢物の妖しい光に目を奪われてはいけない。
その貢物は、そいつがどこかから奪ってきた物なのだ!

あなたの目を奪うために。

だから、お嬢さん、気をつけて下さい。

私は本当に心配しているのですよ。

そいつらは、あなたの”それ”を狙っている。
あなたの”それ”さえ奪い取れば、そいつらは、
喰いかけの芋を放り捨てて、また、次の芋を喰い散らかすイノシシの様に、
あなたに見向きもしなくなる。

私は、あなたをそんな目に合わせたくないのです。

私です!

私こそがあなたにふさわしいのです。

いえ、ふさわしいなどとはおこがましい。

私こそ、あなたを大事に致します。
あなたの”それ”を、、、
私に、あなたの”それ”を触れさせてください。
私に、あなたのその美しい指先にくちづけをさせてください。
私を、あなたの足元にひざまづかさせてください。
お願い致します。
お嬢様。

私ほど、あなたの事を心配している者はございません。
本当でございます。

お嬢様、気をつけて。

お嬢様はどうやら、熱病に冒され始めているのです。
その熱病にかかったら、

その熱病にかかったら、

お嬢様の”それ”が危ないのです。

お嬢様、しっかりお聞きなさってください。

もし、

もし、この私めが駄目だとおっしゃるのなら。

せめて、せめてのお願いです。
忠告です。

甘い言葉すら知らない、愚鈍な、
口数の少ない男になさいませ。





スポンサーサイト
  1. 2010/04/19(月) 20:29:52|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<ぴんこ | ホーム | 蜂のむさし>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://kumako33.blog43.fc2.com/tb.php/479-f1d7ce68
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。